ITエンジニアとして働いていると、自分のスキルだけで食っていく「フリーランスエンジニア」に憧れるものです。自分の腕ひとつで、周囲の会社員が羨むほどのお金を稼ぐ姿を想像しただけでも、痛快な気持ちになります。
しかし、主体的な行動をとらない限り、会社員は会社員のままです。
同じ現場にはフリーランスエンジニアがいるかもしれませんが、給与の話などは現場でしないのが一般的です。
ちなみに僕は、20代後半からフリーランスエンジニアとして活動して、この業界に精通しています。結論からいうと、フリーランスエンジニアは、「高報酬・副業自由・面倒なしがらみの排除」など、利点がたくさんある働き方です。
そこでこのページでは、僕の体験を元に「フリーランスエンジニアとは何か?」「フリーランスエンジニアになる方法」について解説します。
Contents
そもそも、フリーランスエンジニアとは何か?
そもそも、フリーランスエンジニアとは何か? について、はじめに解説しておきます。
端的にいうと、「会社などの組織に所属せずに、自分の裁量で仕事を請け負うITエンジニア」のことです。死ぬほど働く選択肢もあれば、週3~4日働いて後は遊ぶ生活を送ることも可能です。
ただし、現在フリーランスエンジニアと呼ばれている働き方の中には、以下の2つの働き方があります。
- 企業常駐型フリーランス
- 在宅フリーランス
それぞれ、順を追って解説させて頂きます。
1.企業常駐型フリーランス
企業常駐型フリーランスとは、会社員と同じように、企業内で働くITエンジニアのことです。労働日数や時間帯などは会社員と同じですが、企業に雇われずに「業務委託」という形で働きます。
企業常駐型フリーランスになろうと思ったら、まずはフリーランスの仕事を取り扱うエージェントに登録するものです。
フリーランスエージェントは、様々な企業からフリーランスエンジニア派遣の要請を受けています。そこで、自社で確保したフリーランスエンジニアを紹介しているのです。
この仕組みを図にすると、以下のようになります。
正社員エンジニアであっても、どこかの会社に出向して働く機会は多いため、この働き方に違和感を感じる人は少ないでしょう。
しかし、企業常駐型フリーランスの場合、企業からの中抜きが少なくてすむ可能性があります。
例えば、以下の案件は、中抜きが少ないことで有名なフリーランスエージェントのものです。
上記のような案件が豊富なフリーランスエージェントを活用すれば、今すぐ豊かな暮らしを実現できます。
なお、「幅広い職種を選択できる」のも、企業常駐型フリーランスの特徴です。後述する在宅タイプでは、開発のような家に持ち帰ってできる仕事しかありません。
一方、企業常駐型なら、インフラエンジニア・運用エンジニア・プロジェクトマネージャーなど、企業で働く必要がある職種を選択できます。
会社員と同じように働くが、高報酬で職種選択が豊富なのが企業常駐型フリーランスだと考えてください。
2.在宅フリーランス
在宅フリーランスとは、「自宅にいながらでもできる仕事」を受注するITエンジニアのことです。企業常駐型フリーランスとは違い、好きな数のクライアントから好きなだけ仕事を受けられます。
例えば、以下はインターネットのマッチングサイトで募集されている開発案件です。
上記のような仕事を複数受注すれば、フリーランスエンジニアとして生きていけます。
なお、在宅フリーランスと説明していますが、実際には自宅にいる必要はありません。
出社する必要はないのですから、スタバ・コワーキングスペース・物価の安い海外ホテルなど、働く場所を自由に選択できます。
ただし、企業常駐型フリーランスとは違い、仕事の幅が狭まることには注意してください。自宅で一人でできる仕事になるため、規模が小さい開発や保守案件などが主流です。
仕事内容に制限がかかる代わりに、仕事量・仕事場・労働時間などを自由に決められるのが、在宅フリーランスだと考えてください。
独立当初は、企業常駐型フリーランスと在宅フリーランスを平行するのもあり
正社員からフリーランスエンジニアになるとき、多くのフリーランスは在宅に憧れるものです。企業常駐型では会社員時代のライフスタイルと変わらないため、通勤がなく自由なイメージがある在宅ワークに人気があります。
しかし、今まで正社員としてやってきた人間が、突然在宅フリーランスの仕事を獲得するのは、営業力が高くないと厳しいでしょう。
そこで、独立当初は「企業常駐型フリーランス + 在宅フリーランス」というスタイルで仕事をすることをおすすめします。
企業常駐型フリーランスは、正社員とは違い副業が自由です。そこで、企業で働く時間以外は、在宅フリーランスとしての活動に尽力してください。
近年では、週3~4日労働のフリーランスエンジニアの仕事も出てきており、在宅フリーランスとの並行もやりやすくなっています。
そこで、在宅フリーランスの仕事が軌道に乗った段階で、企業常駐型の仕事をリタイアすれば、無理なく在宅フリーランスへの転向ができるでしょう。
つまり、最終的な目標地点が在宅フリーランスでも、「正社員 → 企業常駐型フリーランス → 在宅フリーランス」というステップを踏むために、最初は企業常駐型フリーランスになるのは良いことです。
フリーランスエンジニアになるためのステップアップ
ここからは、フリーランスエンジニアになるためのステップアップ方法について解説します。
ただし、ステップアップとはいっても、別に難しく考える必要はありません。ほんの少し、働く際の心構えを変えるだけで良いのです。
具体的には、以下の順番で物事をこなせば、フリーランスエンジニアになれます。
- IT業界でスキルを身につける(主体的に)
- フリーランスエージェントの門を叩く
あなたが独立したいなら、今から伝えることを実践してください。
1.IT業界でスキルを身につける(主体的に)
フリーランスエンジニアになりたいなら、まずはIT業界でスキルを身につけてください。それも、漠然と働くのではなく、主体的にスキルを獲得するよう気を付けなくてはなりません。
例えば、正社員SEとして就職すると、数年間はプログラミング言語・設計・業務知識など、覚えることが盛りだくさんです。
しかし、数年たつと、新たに覚えることが少なくなっていき、楽をしたければいくらでも楽ができるようになります。
ただし、それでは独立したときに通用するスキルが身に付いているとは限りません。さらに、条件の良い会社であればあるほど、強制的にマネジメント側に回っていくものです。
一方、フリーランスエンジニアの仕事は、多くが技術系の仕事といえます。つまり、正社員時代から、複数の会社を渡り歩いて、多くの開発経験を積んだほうが良いのです。
例えば、正社員時代にPythonで開発していたとしても、フリーランスエンジニアとしての需要があるJavaの業務開発も経験しておいたほうが、食いっぱぐれがないでしょう。
どのような技術に需要があるのかは、フリーランスエンジニアの求人を眺めれば、ITエンジニアなら大体把握できます。
こうして、主体的にスキルを獲得していくことで、フリーランスエンジニアに求められている技術レベルをクリアしてください。
2.フリーランスエージェントの門を叩く
無事にスキルを高められたら、次はいよいよフリーランスエージェントに登録して、独立をスタートさせてください。
近年のフリーランスエージェントは、確定申告のセミナーを開いてくれるなど、独立に不安がある人でも安心できる制度が整っています。
初めての独立なら、初心者向きのフリーランスエージェントを活用するのがおすすめです。
例えば、「レバテックフリーランス」というエージェントは、僕も利用したことのある初心者向けエージェントです。このエージェントでは、一度営業とLINEを交換すれば、随時仕事をLINEで気軽に紹介してくれます。
(実際に、レバテックから送られてきた書類です。)
首都圏・関西圏・九州圏での仕事が紹介範囲です。
(一度面談が終われば、LINEを使って気軽にやり取りができます。)
また、フリーランスエンジニアの世界では、報酬支払いが遅くなる傾向がありますが、レバテックフリーランスでの報酬支払は翌月15日支払いです。このような細かいところも、初心者向きといえます。
一方、とにかく中間マージンを抜かれたくないと考えて独立するなら、「PE-BANK」がおすすめです。
PE-BANKの素晴らしいところは、なんといっても中間マージンを公開してしているところでしょう。以下のような分配となっています。
報酬受取回数 | あなた | PE-BANK分配率 |
1回~12回 | 88% | 12% |
13回~24回 | 90% | 10% |
25回~ | 92% | 8% |
PE-BANKは受注額の10%前後しかマージンを抜くことがなく、他のフリーランスエージェントと比べて圧倒的に有利な条件です。
全国展開しており、業務系案件に強みを持っているため、多くのITエンジニアが対象となるフリーランスエージェントです。
このように、さまざまな特性を持ったフリーランスエージェントに登録すれば、すぐにでもフリーランスエンジニアに転身できます。
フリーランスエージェントは複数登録するのが吉!
上記で紹介した2つのフリーランスエージェントをみてもわかるように、エージェント毎に特徴は異なります。「一方は大都市圏のWeb系の仕事に特化していると思えば、他方では全国の業務系案件に強みがある」、のようなイメージです。
ここで、「どちらのエージェントに登録しようかな?」と考える必要はありません。
気になるエージェントがあれば、全部登録してしまえば良いのです。
いくら気に入らない仕事であれば短期間で変えらえるとはいっても、一つの現場で数年ぐらいは働くものです。ここで、嫌な現場に当たらないためには、仕事探しを一生懸命するのが最適といえます。
エージェント毎に取り扱っている案件が全く違うとなれば、複数エージェントに登録したほうが選択肢が増えることは間違いありません。
あなたはこれからフリーになるのですから、「複数の取引先と商談して、自分を一番高く買ってくれる企業と取引する」というビジネスマンとしての視点を持ってください。
まとめ
本記事では、「フリーランスエンジニアとは何か?」という問いに答えた後、実際にフリーランスエンジニアになる方法をお伝えしてきました。
今一度、本記事の内容をおさらいしておきましょう。
- フリーランスエンジニアには、正社員と同じように働く企業常駐型フリーランスと、自宅でできる仕事を取ってくる在宅フリーランスの2種類がある
- 企業常駐型フリーランスにチャレンジしながら、徐々に在宅フリーランスの仕事を増やすのが、営業力が身についていないITエンジニアにとって最適
- 正社員としてITスキルを身につけたら、フリーランスエージェントに登録するだけでフリーへの転身が可能
フリーランスエンジニアには、このような事情がありましたよね?
僕も、フリーランスエンジニアになる前は、本当に独立できるのか不安に感じていました。
しかし、現在では、フリーランスエージェントが確定申告や資産管理をサポートしてくれる時代がきています。そこで知識を得るだけで、サラリーマン時代には知れなかった税金の知識を得られるのです。
あなたが今、フリーランスエンジニアになるかどうか迷っているなら、まずはフリーランスエージェントに登録することをおすすめします。エージェントに紹介される仕事内容を見て、自分のスキルを客観視すれば、仮にフリーに転身しないとしても仕事の取り組み方を変えられるのです。
続けて、フリーランスエンジニアになるための前準備に関して知りたい方は、以下の記事も参考にしてください。