フリーランスエンジニアになるなら、誰もが成功を望みます。仕事に失敗して人生が破滅するより、仕事に成功してお金・名誉・自由を手に入れたいからです。
しかし、現実にはフリーランスエンジニアとして失敗してしまい、IT業界から退場してしまう人がいます。
彼らも、決してITリテラシーが低かったわけではありません。ただし彼らは、フリーランスエンジニアとして成功している人たちのノウハウを、吸収することを怠っています。
成功している仕事の進め方を真似れば、おのずと成功する人生に近付くことは、あなたも理解しているのではないでしょうか?
そこでこのページでは、「フリーランスエンジニアとして成功するための5つの秘訣」について解説します。
Contents
フリーランスエンジニアとして成功する秘訣
世の中にある成功の秘訣には、再現性のあるものと、再現性のないものの二種類があります。
例えば、野球のイチロー選手レベルの運動能力や動体視力を手に入れたら一流の野球選手になれると言われたところで、「俺には無理だし!」となるのは目に見えているでしょう。
しかし、これからお伝えする成功の秘訣は、「誰にでも再現性があるもの」です。
結論を出しますと、以下のような成功の秘訣を意識することで、フリーランスエンジニアとして成功する確率が高まります。
- 仕事の質を大切にする
- 継続的に仕事を発注してくれる良質な顧客を確保する
- 仕事をくれている人とのコミュニケーションを大切にする
- 自分を安売りしないようにする
- 余計な固定費を増やさないようにする
それぞれ、順を追って解説させて頂きます。
1.仕事の質を大切にする
仕事の質を大切にするのは、フリーランスエンジニアが成功する秘訣です。フリーランスは成果物を出せないと簡単に切られる立場にあり、顧客を満足させる仕事をしなければなりません。
質の良い仕事と質の悪い仕事では、質の良い仕事がベターであることは誰でもわかるでしょう。
しかし、ここで「仕事の質とは何か?」を冷静に考える必要があるのです。
よくありがちな間違いとして、「求められてもいない部分まで作りこんでしまい、納期が遅れたりプログラムの可読性を落としてしまったりしている」という状況が、IT業界では見受けられます。
このような仕事をしても、顧客を満足させることはできません。「顧客の要望以上の期待に応えることが、仕事の質を高める秘訣」と考えてください。
まずは、いつまでに仕事をこなす必要があるかを見極めることが重要です。そして、進捗が順調であることを示すために、定期的に顧客とコミュニケーションを取りましょう。
次に、実際の仕事の質に関しては、「顧客が普段から接している平均的エンジニアを上回る仕事」と考えてください。
まともな顧客なら、100点の人材がいないことぐらい理解しています。顧客は、エンジニアに支払っている報酬に対して「これくらいの仕事が返ってくるだろう」という相場観を理解しているものです。
そこで、平均以上の仕事を返していれば、おおむね顧客を満足させられます。
2.継続的に仕事を発注してくれる良質な顧客を確保する
継続的に仕事を発注してくれる良質な顧客を確保するのも、フリーランスエンジニアとして成功する秘訣です。仕事量を安定化させることで、精神的にも良好に働けます。
例えば、突発的に80万円の仕事を発注してくれる顧客と、継続的に70万円の仕事を発注してくれるクライアントでは、後者を優遇したほうが仕事が安定するものです。
突発的な80万円の仕事をこなしたところで、次がなければ新たに顧客を探す必要性が出てきます。営業に費やす時間も、増えていくばかりです。
しかし、今後一年間継続して70万円の仕事を発注してくれるのであれば、スケジュールを立てやすくなります。仮に、週3.5日で完遂できる仕事であれば、残り1.5日で月10万円分の小さな仕事を入れればよいのです。
そちらの小さな仕事は、新たな顧客の開拓として時間を割いたりスキル習得に費やしたりすれば、安全に綱渡りできます。
これらを踏まえた上で、フリーランスエンジニアの仕事を成功させたいなら、以下のようなステップアップが考えられるでしょう。
(開発系フリーランスエンジニアのステップアップ例)
- 企業常駐型フリーランスとして技術を卓越化 + 副業程度に開発して受託開発の土台作り
- リモートワークで週2~3勤務 + 受託開発の割合を増やす
- 場合によっては受託開発を100%にして、より多くの自由・報酬を手に入れる
なお、フリーランスエンジニアの多様な働き方について知りたいなら、以下の記事も参考にしてください。
一言でまとめると、「仕事の継続性」を大切にすることで、長年成功するフリーランスエンジニアになれるのです。
3.仕事を発注してくれる人とのコミュニケーションを大切にする
仕事を発注してくれる人とのコミュニケーションを大切にするのも、フリーランスエンジニアとして成功する秘訣です。仕事の品質に差がない場合、「誰に仕事を発注したいか?」という人柄で発注先が決まります。
そもそも、「絶対にこの人ではないとできない」という仕事は多くありません。スポーツ選手や芸能人などの才能人でもない限り、自分がいなくなったら別の人がその仕事をやるだけです。
仕事を発注してくれる人と定期的にコミュニケーションを取ることで、仕事の継続性を確保してください。
例えば、仕事の発注者がゴルフ好きならゴルフに付き合ったり、麻雀好きなら麻雀に付き合ったりと、顧客の趣味に合わせるのは手段の一つです。
ほかにも、顧客の愚痴などに同調して「こいつは俺の味方」だと思わせるのも、実践的なコミュニケーションとなるでしょう。
こうして継続的にコミュニケーションを取り、「この人と一緒に働きたい」と思わせることで、仕事の発注が途切れないフリーランスエンジニアになれます。
4.自分を安売りしないようにする
自分を安売りしないようにするのも、フリーランスエンジニアとして成功する秘訣です。安さしか売りにできていないということは、自分に特別なスキルがないということを証明しています。
フリーランスはエンジニアに限らず、資本主義的に有用な何かしらのスキルをお金に変えているものです。
- Webマーケターなら、マーケティングスキルを。
- Webライターなら、ライティングスキルを。
- 動画編集者なら、動画編集スキルを。
自分を安売りするということは、自分のスキルが他より劣っていると認めていることになります。自分の安売りが、職業人としての誇りを傷つけていると気がついてください。
ときには、顧客から無茶な要求を受けて、こちらも譲歩しなければならないこともあるでしょう。
しかし、安売りよりも、多くの価値を提供することを意識してください。
例えば、あなたが車を買うときに値段交渉するとします。このとき、「これ以上値段は下げられませんが、サービスとしてカーナビをつけます」という譲歩が考えられますよね?
同じように、顧客に値段で文句を言われそうなら、より多くの価値を顧客に与えて、報酬にメスが入らないように動いてください。
余計な安売りは、あなただけではなく、IT業界全体で働くエンジニア全体に影響を与える問題です。僕とあなたで、ITエンジニアが適性な報酬で働く社会を実現する必要があります。
5.余計な固定費を増やさないようにする
固定費を増やさないようにするのは、フリーランスエンジニアとして成功する秘訣です。正社員ほどセーフティネットが手厚くないため、収入が途絶えたときに固定費がかさむと破産してしまいます。
例えば、フリーランスエンジニアは一年に一度、確定申告をしなければなりません。確定申告とは、「売上・費用・利益などを税務署に申告して、適切な税金を支払う手続き」のことです。
この申告が面倒なら、税理士に外注することはできます。
しかし、ここで月数万円の外注費を払っていては、年間数十万円の利益減少となるのです。
そこで、フリーランスエージェントを活用しているなら、エージェントが展開している青色申告の無料サポートを受けるなどして、余計な固定費を減らすのがよいでしょう。
受託開発をやっていて頼れる企業がないときでも、商工会議所がやっている青色申告の説明会など、無料(格安)で参加できるセミナーはあります。
このようなサポートを探して、普段の固定費は削減するのがフリーランスエンジニアの鉄則です。
在職中にやっておきたいこと
ここからは、正社員ITエンジニアとして在職中にやっておきたいことについて解説します。すでにフリーランスエンジニアとして活動している人も、参考にはなるでしょう。
具体的には、以下のことを意識しておくと、フリーランスエンジニアになってから成功しやすいです。
- ITスキル向上
- ビジネススキル向上
- 顧客作り
それぞれ、順を追って解説させて頂きます。
1.ITスキル向上
ITスキル向上は、在職中にやっておきましょう。フリーランスエンジニアになってからは、開発だけではなく別のことにも時間を取られるからです。
フリーランスエンジニアには、営業活動・人脈作り・確定申告など、独立してから覚えないといけないことが多々あります。
在職中にできることは、在職中にやるのがセオリーです。
例えば、企業常駐型フリーランスエンジニアの案件探しをすると、需要のあるスキルを探れます。
自分が得意とする開発言語とは別に、世の中的に需要のあるスキルを身に付けておくと、食いっぱぐれる可能性は減るでしょう。
2.ビジネススキル向上
ビジネススキル向上も、在職中にやるべきことです。技術者としてだけでなく、ビジネスマンとしても有能になることで、フリーランスエンジニアとしての成功に近づけます。
例えば、完全在宅勤務になると、会社員時代のように1日8時間も働くのが難しくなるものです。
独立したら気がつく話なのですが、仕事を後回しにしてもよいという環境は、容易に人をダメにしてしまいます。そうならないように、モチベーションで仕事しない仕組み作りが必要になるのです。
僕の例でいうと、「作業興奮」という概念を毎日思い出すことで、モチベーションに関係なく仕事に向かうようにしていました。
(ちなみに、作業興奮とは「作業すればするほど、より作業にやる気が出る」という脳の状態のことを指します。)
こうして、ITスキル以外のビジネススキルを向上させることで、仕事の成果に直結するのです。
3.顧客作り
顧客作りも、在職中にやっておいたほうがよいでしょう。仕事を辞めてから顧客作りを始めると、足元を見られて交渉しづらい状況に陥ります。
「どうやって顧客作りをすべきか?」という疑問はあるでしょうが、土日に副業を始めるのが最適です。
小さな開発に取り組むぐらいなら、会社員の休日でも作業時間が事足ります。
例えば、インターネットのマッチングサイトを使えば、1日で完成する規模の開発案件が募集されているものです。
このようなマッチングサイトを使えば、さまざまな顧客との出会いもあります。そこで継続的に仕事を発注してくれる顧客を見つければ、受託開発のみで食べていくのも不可能ではありません。
さらに、独立当初に「企業常駐型フリーランス」として働いてもよいなら、フリーランスエージェントへの登録もやっておきたいところです。正社員と同じように働ける上に、マージン率が少ないため、企業常駐型フリーランスとして独立すると手取り報酬が上がります。
フリーランスエージェントに登録すると、定期的にあなたの状況確認や仕事の案件紹介などがあり、手っ取り早く顧客を作っているといえるでしょう。
こうして在職中から顧客開拓を頑張ることで、独立後の仕事を確保できるのです。
より詳しくフリーランスエンジニアに必要なスキルを知りたい方は、以下の記事を参考にしてください
成功したいなら上手くいっている人を真似ること
本記事では、フリーランスエンジニアとして成功するための秘訣に関してお伝えしてきました。
今回お伝えした成功の秘訣は、僕が長年IT業界で働いてきた中で、成功している人の共通点をまとめたものです。再現性も高く誰でも真似できるため、納得できるところは自分の人生に取り入れてください。
また、本記事で紹介した成功の秘訣以外にも、世の中には様々な秘訣が隠されていることでしょう。
あなたの身近に活躍している人がいるなら、「この人のどういう部分が成功に導いているんだろう?」と考察して、再現性のあるものを真似してください。すると、あなたの人生が自然と成功に導かれます。