一人一台スマホを持つようになった現在、Webを活用しない人は殆どいません。
電車の中・会社の休み時間・起床後や就寝前など、ありとあらゆる状況で多くの人がWebと触れ合っています。そのWebを作り上げているのが、「Webエンジニア」です。
例えば、24時間いつでもネットショップで買い物ができるのも、いつでもWebサイトが閲覧できるのも、Webエンジニアがしっかりとしたシステムを作っているからといえます。
これからますますネット利用が増えると予想される今、Webエンジニアは最高に熱い仕事の一つです。ITエンジニアになりたい人の中には、Webエンジニアのことをよく知りたいと思っている人も多いでしょう。
そこでこのページでは、「Webエンジニアとは何か?」「Webエンジニアの仕事内容」「Webエンジニアの良いところ」について解説します。
Contents
Webエンジニアとは何か?
Webエンジニアとは、Web上で提供しているサービスのシステムを構築するITエンジニアのことです。
ウェブ上で商品を購入するネットショップ、友人と人生経験を共有するSNS、ネット上でスキルを高めるオンラインスクールなど、今ではありとあらゆるWebサービスが生まれています。これらのサービスを作っているのがWebエンジニアです。
現在では、誰しも「スマホという名の小型コンピュータ」を持ち歩いており、すき間時間を埋めるのにもWebが活用されています。今後もWebエンジニアの需要が見込まれるため、ITエンジニアの中でも注目を浴びている職種です。
Webエンジニアの仕事内容
ここからは、Webエンジニアの仕事内容について解説していきます。
たとえWebエンジニアであろうと、業務系SEと同様、「要件定義・設計・プログラミング・テスト・運用」などの業務は発生します。
ただし、Webエンジニアの場合、「フロントエンジニア」と「バックエンドエンジニア」という分け方をされることが多いです。
そこで、これらの2つが、それぞれどのようなエンジニアなのかを解説してきます。
フロントエンドエンジニア
フロントエンドエンジニアとは、「Webサービスを利用するユーザーが直接触れる部分」を開発するエンジニアのことです。Webサイト全体の設計・構築や、ユーザーにとって使いやすいインターフェースの提案・実装を行っていると考えてください。
例えば、ネットショッピングサイトなら、「商品がブラウザにどのように表示されるか」というところや、「お客様情報を入力するフォームはどのような形が最適か?」といったところを構築しているのがフロントエンドエンジニアです。
開発言語には、「HTML、CSS、Javascript」などを用います。エンジニアでありながらも、「ユーザーがストレスなく活用できるサービスを作る」というユーザー目線が求められる仕事です。
バックエンドエンジニア
バックエンドエンジニアとは、「ユーザーが操作した情報を元に、実際のデータ処理を実施する部分」を開発するエンジニアのことです。Webサイトを安定稼働させるために、サーバーを構築したりデータベースを構築したりします。
例えば、ネットショップサイトなら、「ユーザーが商品を注文する」という操作に対して、システムが以下のような動きをしているのです。
- 顧客データベースの中から、ユーザーの住所を呼び出す
- 商品の在庫データベースから、在庫数を「1」減らす
- 商品倉庫に、出荷指示を出す
このような動きは、バックエンドエンジニアが構築するシステムによって実現しています。開発言語には「Perl、Ruby、PHP、Python」を、データベースには「OracleやSQLServer」が用いられることが多いです。
バックエンドエンジニアは、「処理を高速化する」「サーバーの負荷を抑えるように設計する」など、よりエンジニア寄りの仕事をしているといえます。
Webエンジニアの良いところ
ここからは、Webエンジニアの良いところを解説していきます。
業務系SE・インフラエンジニア・組み込み系SEなど他のIT職種と比較したとき、以下のようなメリットが上げられます。
- 自宅で独学可能
- IT業界の中では女性が比較的多く、華やかなイメージ
- 独立しやすい
それぞれ、順を追って解説させて頂きます。
1.自宅で独学可能
WebエンジニアのITスキルは、自宅で独学しやすいのが特徴です。ノートパソコン一台あれば、学習環境が整います。
例えば、Web業界で有名なオープンソースソフトウェアの組み合わせに、「LAMP」と呼ばれるものがありす。
- Linux(オペレーションシステム)
- Apache(Webサーバー)
- MySQL(データベース)
- PHP/Perl(Web系プログラミング言語)
上記のソフトウェア群は、すべて無料で手に入ります。数万円程度の中古パソコンにインストールするだけでも使用できて、学習コストがかかりません。
システムを開発した後、サーバーを立てて動かすところまで、パソコン一台で完結するのです。
これが、インフラエンジニアのような仕事だと、業務用のネットワーク機器をさわる必要があり、会社で学習する必要があります。
他にも、組み込み系(ロボット)のことを学ぶのであれば、半だごて・マイコンボードなど、多くの機材を使いこなす必要があるのです。
上記のようなハードルの高い分野とは違い、Webエンジニアであれば、簡単にプログラミングと触れられます。
「こんなWebサービスが世の中にあれば良いのになぁ…」
普段ネットサーフィンをしていて、ふと感じるような空想を、実現できるのがWebエンジニアなんです。
2.IT業界の中では女性が比較的多く、華やかなイメージ
IT業界の中では、女性が比較的多いのが、Web業界の特徴です。つまり、Webエンジニアになれば、華やかな環境で働けます。
女性でIT業界を目指すのであれば、おすすめの職種ともいえるでしょう。
特に、フロントエンドのユーザビリティを担当するエンジニアやWebデザイナーなどは女性が多いです。
また、WebサービスもBtoC(一般消費者をターゲットにした形態)のものが多く、自分の作っているサービスが世の中に役立っていることをイメージしやすいのも特徴といえます。
若者が多いのを、吉と捉えるかどうか?
Web業界は、女性が多いことに加えて、若者が多いのも特徴です。年齢層が若く、取り扱っているサービスも若年層向けであることも多々あります。
この事実を吉と捉えるかどうかは、あなたとWeb業界との相性によるでしょう。
例えば、Web系企業では、スーツを着用せずに私服で働く企業が多いです。職場が華やかになる一方、毎日着るものを選ぶのが面倒な人にとっては、スーツの方がよほど快適です。
他にも、若者向けサービスを展開しているなら、そこで働いている人にも若い感性が求められます。ネットサービスは栄枯盛衰が激しく、ユーザーの気持ちがわからない企業はあっという間に衰退するからです。
このような企業では、歳を重ねるごとについていくのが辛くなる人もいるかもしれません。
しかし、若い人間だけで何かを成し遂げたいと思うなら、これほど素晴らしい業界はないのも事実です。
「自分が人生で何を成し遂げたいか?」をよく考えてから、Webエンジニアに挑戦してください。
3.独立しやすい
Web業界では、IT業界の他の仕事と比較して独立しやすいのが特徴です。Webサービスは小資本でも開始できるため、近年の起業家は真っ先にWebの活用を考えます。
例えば、あなたが今まさに閲覧している当サイトも、Webサービスの一つです。このサービスは、当サイトの管理人ヤマダが、ほぼ一人で運営しています。
このサービスを維持するための費用は、サーバー代(ホームページを設置する場所代)とドメイン代(インターネットの住所代だと思ってください)しかかかりません。
当サイトのような小規模サービスであれば、月千円程度の費用で運営できます。
また、当サイトのようなWebメディア以外にも、小規模なWebサービスであれば、最初は自分一人で月数千円程度の費用でスタートできるのです。
- 日本全国の注文住宅建設会社から、自分に最適な会社を見つけ出せるサイト
- 特定の属性を持つ人間が集まる掲示板
- 声優の情報が網羅されたデータベースサイト
上記のように、僕がふと思い付いたレベルの空想でも、その日からすぐにサービスを構築して運営できます。
また、Web業界での独立は、会社を創業するだけではなく、フリーランスという選択肢もあります。
フリーランスとは、企業や個人から「Aという仕事を○○万円で受注する形態」の仕事です。近年、高付加価値の仕事をこなしたいビジネスマンや、子育てで自宅から出られないワーキングマザーの間で注目を集めています。
結論からいうと、このフリーランスという形態は、Webエンジニアという職業との相性が抜群です。
例えば、企業とフリーランスをマッチングさせるサイトでは、以下のような案件が掲載されています。
Webエンジニアであれば、上記のような小規模なWeb開発の案件を自宅で受注できます。顧客との信頼関係が築ければ、定期的に仕事を受注することも不可能ではありません。
なお、Webデザイナー・Webライターなどと比較しても、Webエンジニアの仕事が最も高単価の仕事に繋がりやすいのも特徴です。
将来的に、起業やフリーランスを検討している人であれば、Webエンジニアをおすすめします。
独立が不安なら、リモート勤務もありかも?
Webエンジニアを目指している人の中には、「独立して自分で仕事を取ってくるなんて、できそうにない…」と感じているかもしれません。当サイトは、「ホワイト企業で力を発揮するエンジニアを増やしたい」と考えて運営しているため、正社員として働くことを強く肯定しています。
ただし、Webエンジニアが自宅でも仕事ができる特性を生かした「リモート勤務」が注目を集めていることを覚えておいてください。
リモート勤務を端的に説明すると、「週3~4日はリモートで働き、必要な日だけ出社する働き方」です。
この働き方であれば、普通のサラリーマンと同じように与えられた仕事をしつつ、通勤電車や面倒な会社のコミュニケーションを排除できます。
例えば、以下のようなリモート勤務の求人が世の中には存在しています。
「週4日」かつ「ミーティングの出社日以外はリモートOK」という好条件で仕事ができるのも、エンジニアならではといえます。優秀なWebエンジニアの数が足りないからこそ、このような働き方を提案してまでエンジニアを確保する流れになっているのが、現在のIT業界です。
IT業界で最も熱いのがWeb業界
「IT業界で最も熱いのがWeb業界」。
ベンチャー企業・大手企業・Webライター・フリーランスエンジニアなど、IT業界の多くの仕事に取り組んできたから僕は、Web業界に対してこのような印象を抱いています。
パッと思いつくだけでも、以下のようにWeb業界の素晴らしい所を列挙することが可能です。
- 高度な数学を使う機会が少ないため文系でも挑戦しやすい
- 独学で学習できる(学習コストが安すぎる)
- 若者の〇〇離れが進む中で、Webと接触する機会は増えている
- 正社員以外にも、フリーランスやリモートワークなどの柔軟な働き方が可能
- 自分が思いついたサービスを構築して運営できる
これだけの利点があるなら、むしろWebエンジニアを目指さないほうがおかしいのではないかと思うほどです。当サイトの管理人も開発者の適性はありませんでしたが、WebライターやWebサイト運営者としてWebの熱さを体感する人間の一人となっています。
特に、あなたが現在スキルの身につかない仕事をしているなら、Webエンジニアになるのを拒む理由は一つもありません。
正社員として働いていたとしても、現在はITの力で営業マンやホワイトカラーの仕事まで奪われていく時代です。これからも伸び続けることがわかっているWeb業界のエンジニアとしてあなたが働くなら、「先見の明がある」と言わざるを得ないでしょう。