ネット掲示板や質問サイトでは、頻繁に「システムエンジニア(SE)になりたいのですが」というIT業界未経験者の声が上がります。
このとき、どこからともなく現れた人間が「SEだけはやめておけ」と発言して去っていく現象が起こるのです。
- 一体なぜ、「SEになること」をやめなければならないのか？
- 職業や業界全体が劣悪であることなど、ありえるのだろうか？
冷静に考えると、疑問はつきません。「人の人生をいい加減な発言で左右するな！」という怒りすら沸き起こるほどです。
そこでこのページでは、「SEはやめておけ」といってくる勢力の謎に迫ることで、IT業界未経験者の不安を取り除きます。
Contents
多くの職種で「○○はやめとけ」といわれている
結論からいうと、「SEはやめておけ」という言葉は、SE以外の職種でも同じようにいわれています。
例えば、「介護はやめておけ」「飲食はやめておけ」「工場はやめておけ」「営業はやめておけ」など、多くの職種(業界)に対して「○○はやめておけ」といってくる勢力がネットにはいるのです。
- SEは徹夜続きで寿命が縮むからやめておけ
- SEは給料が安いからやめておけ
- SEはIT土方だからやめておけ
ネットでは、このような「やめておけ攻撃」が飛び交いますが、IT業界にいる僕の人生にはイマイチ当てはまりません。
- 毎日残業0で帰っています
- 給与は平均年収を超えるレベルで受け取っています
- 単純作業の仕事ではなく、日々業務を自動化するツールを制作して、良い意味でクリエイティブに楽しています
「このような生き方ができるのも、IT業界で経験を積んだからこそだ。」
僕はそう確信しています。
それでは、なぜ「SEはやめておけ勢」がネットには蔓延っているのか？
これには、以下のような理由があると僕は踏んでいます。
- 劣悪な環境で働いている
- スペックが高くて仕事を選びたい放題
- ノリで発言している
ネットでは、顔が見えない人物が発言しており、何も考えていない適当な意見も混じっています。
全ての意見を鵜呑みにしたりはせず、冷静さを失わないようにしてください。
1.劣悪な環境で働いている
一番可能性が高いのは、「劣悪な環境で働いている」人たちが、ネットで愚痴っているパターンです。彼らは、自分の劣悪な体験をIT業界全体のことだと考えて、無垢な人たちを悪気なく騙しています。
彼らにとってはIT業界が劣悪であることが事実であり、いくら「ほかの現場ではそれほど酷くないのでは？」といっても、聞く耳を持たないのです。
彼らの中には、上司に「仕事を辞めたい」と相談して、「逃げるのか？」「ここで辞めたら、どこに行っても通用しない」などと言われていることもあります。
現に、僕もブラック企業に当たってしまったとき、上司から同じようなことを言われた経験があるのです。
僕がブラック企業から転職で逃れた体験談を知りたい方はこちらの記事も参考にしてください。
当時の僕は、新卒で入社したわけではなく、中途入社でした。過去にもっと条件が良い場所で働いていたため、彼らに何と言われようと、彼らの意見が詭弁であることを見抜いたのです。
ブラック上司側の立場で考えると、「面倒くさい雑用を押し付ける人間がいて欲しいし、次の教育も面倒くさいから、俺のためにお前は残れ！」が本音でしょう。
しかし、これが新卒で入社した企業である場合、正しく詭弁を見抜けたかどうか難しいところです。ほかの例を知らなければ、「社会って厳しいものなんだなぁ」と納得して、辛いブラック労働を続けていた可能性はあります。
すると、「IT業界はやめておけおじさん」の完成です。彼らもまた、被害者なのです。
ただし、本当に優れた生き方をしているSEであれば、愚痴るような時間を使って、スキルアップをしたり技術ブログで知識を公開したりして、人生を好転させています。
「IT業界はやめておけ」という人がいるなら、「なぜ、IT業界はやめておいたほうがよいのですか？」を問うようにしてください。
その回答によっては、「それは、IT業界がおかしいのではなく、あなたの会社がおかしいのでは？」と回答できるパターンも多々あります。
- 「そんなことはない。俺だけではなく、(俺の周りでは)皆そうだ！」
このように反論してくる人もいますが、人間というのは同じレベルの人間同士でつるむものです。IT業界はやめておけと叫ぶ彼らが、本当に筋の良い人間なのかどうかを見極める必要があるでしょう。
2.スペックが高くて仕事を選びたい放題
ときには、「スペックが高くて仕事を選びたい放題」という恵まれた人たちがIT業界を悪くいうことがあります。これは、頭の良い大学生などにありがちな傾向です。
彼らには、IT業界以外にも「商社」「コンサル」「国家公務員」「外資系金融」など、高額な報酬が取れる選択肢があります。
すると、大手IT企業で稼げる「700～800万円程度の給料」でも、安いと感じてしまうのです。
これは、僕のような凡人からすると、非常に羨ましい話です。
しかし、以下のような人には、絶対に当てはまらないでしょう。
- 今は非正規社員として働いており、少しでも条件の良い仕事に就きたい
- 手に職を付けて、リストラの恐怖に怯えることなく働きたい
- 将来は独立を考えているため、世界中にリーチできるWeb業界に行きたい
上記はあくまで一例ですが、このように考える人にとってIT業界はピッタリです。
非正規社員からSEになり、社会的な信用を上げるのもヨシ。
スキルを身に付けて、転職市場で引く手あまたになるもヨシ。
独立して、会社員では稼げない、年収数千万円の領域を目指すのもヨシ。
こんなに選択肢が豊富な業界が、どこにあるというのでしょうか？
頭の良すぎる人間がIT業界のことを何といおうとも、あなたは惑わされないでください。あなたにとって、IT業界が理想の場所である可能性は大いにあります。
3.ノリで発言している
IT業界に精通していないのに、なぜかノリで「ITは徹夜続きで死にそうだぜ」と発言している人もいます。
特に、匿名性が高く誰が発言したのかもわからないような場所では、適当に書き込みされる傾向にあるのです。
例えば、日本で最も有名な掲示板に5ch(2ch)があります。この掲示板のまとめサイトが作られることで、今では一般社会に広く浸透している掲示板です。
今では日本国民の多くが知っている掲示板ですが、だからといって書き込みの信憑性が高いというわけではありません。
むしろ、この掲示板を作った管理人である西村ひろゆき氏は、「嘘を嘘と見抜ける人でないと、掲示板を使うのは難しい」とテレビで発言したことがあるぐらいです。
- 平日の昼間から書き込みしているのに、「ワイの勤めている一部上場企業は…」のようなことを発言している人
- 日本に存在しない高さのタワーマンションに住んでいる人
- 年収1000万円クラスがゴロゴロ
このような人だらけで、掲示板をウォッチしていると逆に笑えてきます。
敷居が低く、誰でも書き込める掲示板は、ユーザーの質が高くはありません。前述の5ch(2ch)は、虚言や悪口を平気で言う文化があり、悪いところばかりが強調されるのです。
他にも、ヤフー知恵袋で質問した場合、なぜか説教口調の人(説教厨)が沸いてきます。これも冷静に考えると、説教や上から目線のアドバイスで普段の鬱憤を解消しているだけとも取れるでしょう。
このような、質の低い意見を回避しようと思ったら、利用するのにハードルが高いWebサービスなどを利用するのも一つの手段です。
例えば、企業の口コミ情報サイトでは、給与や労働時間が掲載された情報が載っています。利用するのに会員登録が必要なことが多いですか、捨ててもよいメールアドレスで登録すれば、簡単に閲覧できます。
そこでは、法令順守・人材の長期育成など、サイト毎の判断基準で企業が数値化されています。
例えば、知らない人がいない天下のグローバル企業「Google」を口コミサイトで検索すると、以下のような情報が得られます。
一方、管理人がかつて誤って入社してしまったブラック企業は、やはり低評価がつけられています。
上記のような情報は、「SEだから〇〇である」のように無理に一般化した意見ではなく、その企業の特徴がつかめる情報です。
信用できる口コミを閲覧して、ノリで発言する人たちを遠ざけることで、IT企業の実態を掴んでください。
誰に聞くかが大事
アドバイスというのは、「何を相談するか？」と同じぐらい「誰に相談するか？」が大切だといえます。筋の悪いダメな人につかまってしまうと、彼らから悪影響を受けてしまうからです。
人生は、ひとつひとつの行動の積み重ねで完成しています。ダメな人は、ダメな考え方を持ちダメな行動を取ってきたからダメなのです。
一方、活躍出来ている人は、活躍できる考え方を持ち活躍できる行動を取っています。
例えば、運悪くブラック企業に入社してしまったときでも、ダメな人と活躍できる人の違いは出ます。ダメな人が現状を変える努力を怠って「SEはやめておけ」とゾンビのように呟く裏側で、活躍できる人間はスキルを高めてホワイト企業への転職を模索しているのです。
後者の人間は、いつか必ず人生が好転するでしょう。そして、どちらの人間のアドバイスを聞き入れるべきなのかは明らかです。
そう考えたとき、「IT業界で働いている」という条件の前に、「IT業界で活躍できているか？」を見極めてから相談するのが必須だと気がつきます。
- 朱に交われば赤くなる
上記のことわざからも理解できるように、人は付き合う人の良し悪しで、善悪のどちらにも流されます。あなたは、有能SEの役立つ助言に近付くように心がけてください。
なお、もし当記事を読んだあなたが、すでに「SEはやめておけ勢」になっている可能性もあるでしょう。この場合、いま一度「自分の体験がIT業界全体のものなのか、それともブラックIT企業に思い込まされたものなのか？」を冷静に振り返ってください。
「SEはやめておけ勢」がいない会社に転職したいなら
あなたの会社に、「SEはやめておけ勢」がいるのなら、転職エージェントを活用してレベルの高い会社に転職するのも選択肢の一つです。レベルの高いエンジニアに囲まれることで、ネットで愚痴を吐く人生ではなく、ネットで技術的な主張を始める人生に変わります。
そこで、ここからは確実にステップアップできる求人を紹介してくれる転職エージェントを紹介します。
・マイナビエージェント×IT
業界トップクラスの求人を抱えているのが「マイナビエージェント×IT」。また、首都圏だけでなく全国に対応していることも、大手ならではの魅力です。
取り扱っているIT業界の職種が、以下のように大量にあるところも大手企業ならではです。あなたの職種で、ステップアップ求人を探すのも容易いでしょう。
- プロジェクトマネージャー・プロジェクトリーダー（WEB、オープン、汎用、制御・組込）
- システムエンジニア（WEB、オープン、汎用、制御・組込）
- プログラマー（WEB、オープン、汎用、制御・組込）
- 社内SE
- ネットワークエンジニア
- サーバーエンジニア
- セキュリティエンジニア
- データベースエンジニア
- システムコンサルタント（業務系、テクニカル系）
- パッケージ導入コンサルタント（ERP、CRM、SCM等）
| 対象年齢 | エリア | 未経験 |
| 20～30代 | 全国(首都圏・関西圏多数) | 〇 |
・レバテックキャリア
レバテックキャリアは、IT業界経験者であれば、高年齢でも受け入れてくれます。現場PMと対等に話ができるキャリアコンサルタントが在籍しているのも特徴的です。
都市部の求人に特化しているため、現在都会で働いている・または都会で働きたいという希望を満たせます。
| 対象年齢 | エリア | 未経験 |
| 20代～49歳 | 首都圏・関西圏・九州圏 | × |
