フリーランスエンジニアになるとき、迷いがない人はいません。成功して幸せを掴んでいる人もいれば、失敗して後悔している人もいるからです。
ここで、フリーランスエンジニアへの転身を後悔している人の特徴を知れば、失敗の確率を減らせます。
また、フリーランスエンジニアとして成功している人も、「あれはやめておくべきだったか…」と後悔していることの一つや二つはあるものです。
そこでこのページでは、「フリーランスエンジニアになって後悔する人の特徴」と「フリーランスエンジニアになって誰もが後悔しがちなこと」について解説します。
Contents
フリーランスエンジニアになって後悔する人の特徴
はじめに、フリーランスエンジニアになって後悔する人の特徴について解説します。
そうはいっても、フリーランスエンジニアになることを諦めろとはいっていません。
後悔する人の特徴に、あなたが当てはまっているなら、改善すればよいだけです。具体的には、以下の3点に当てはまる人は、フリーランスエンジニアになっても後悔します。
- 強みがない人
- 超優良企業で働いている人
- 向上心がない人
それぞれ、順を追って解説させて頂きます。
1.強みがない人
強みがない人は、フリーランスエンジニアになったあとに間違いなく後悔します。案件を見つけるときに、良い条件の案件を見つけられないからです。
そもそも、フリーランスエンジニアを活用する企業は、以下の2点の理由で仕事を外注しています。
- 雇用の調整弁として活用している
- 自社ではできない仕事を外部の人間にやってもらう
ここで、強みのない人間は「雇用の調整弁として活用される案件」しか取れません。このような仕事は替えがききますし、単価も高くはないでしょう。
一方、強みのある人間は「自社ではできない仕事を外部の人間にやってもらう案件」を獲得できます。
つまり、保有スキルに市場価値のない人がフリーランスエンジニアになっても、後悔するだけです。
2.超優良企業で働いている人
超優良企業で働いている人も、フリーランスエンジニアになって後悔する可能性が高いです。超優良企業の正社員は給与以外のサポートも手厚く、フリーランスエンジニアになると実質の生活水準が下がります。
フリーランスになると、失業保険の対象外となるほか、厚生年金から国民年金への切り替えがあるなど、会社員が享受できるセーフティネットから外れます。
そこで、国民年金にプラスして小規模起業共済と呼ばれる個人事業主向けの年金に加入する人が多いです。1000円~7万円まで選択できるのですが、仮に5万円を掛け金にしたとすると、年間60万円の収入減となります。
ほかにも、万が一に備えて、普段から貯蓄しておく必要があるでしょう。フリーランスエンジニアになって収入が倍になったからといって、使えるお金が倍になるわけではありません。
そう考えると、下請け企業で辛い思いをしている人がフリーランスエンジニアになるのは賛成ですが、超優良企業で定年まで働ける立場の人が独立しても、経済的には損失であることが多いです。
超優良企業からフリーランスエンジニアになりたいのなら、報酬以外の働き方などの面に価値を見出だしていないと、後悔するハメになります。
3.向上心がない人
向上心がない人も、フリーランスエンジニアになった後に後悔します。現状維持は後退であり、IT業界の進歩についていけず自分の価値が下がるからです。
例えば、企業常駐型フリーランスエージェントの案件を検索すると、C言語とJavaでは案件数に大きな違いがあることがわかります。
新しい言語を覚えずにC言語ばかりをやっていたエンジニアは、新しい時代には淘汰される運命にあるでしょう。
そうならないためには、自分が上手くいっているときから、自己投資を忘れないようにしてください。特に、フリーランスエンジニアになり始めた頃は、直前まで強制的に仕事をやっていたこともあり、技術力に遅れはありません。
フリーランスエンジニアとして独立しても、すぐには問題が起こらないところに、向上心の問題の根深さを感じます。
10年後、20年後と、世の中が進歩する度に、向上心のないフリーランスエンジニアは淘汰されるのです。ゆえに、向上心のない人は、独立しても後悔する人生が待っています。
フリーランスエンジニアになって誰もが後悔しがちなこと
ここからは、フリーランスエンジニアになった後に、誰もが後悔しがちなことについて解説します。成功しているフリーランスエンジニアも、どこかで痛い目はみているため、先回りして後悔を潰す人生を送ってください。
具体的には、以下の3点は成功したフリーランスですら、後悔する可能性があります。
- 一時的に社会的信用がなくなる
- 休日がなくなる
- 孤独になる
1.一時的に社会的信用がなくなる
独立して一時的に社会的信用がなくなるのは、フリーランスエンジニアになったあとに後悔につながります。世の中には、信用がないとできないことが多いからです。
例えば、家のローンを組むときも、長年企業に勤めていたほうが有利に働きます。
ほかにも、クレジットカード作りの審査も、正社員のほうが通りやすいです。
このように、社会的信用が必要なものは、フリーランスエンジニアとして独立するまでにやっておかないと、フリーランスエンジニアになってから後悔しかねません。
特に、クレジットカードなどは年会費が無料のものも多いため、独立前に4~5枚程度作っておいてください。どうしても資金繰りが厳しいとき、クレジットカードの後払いが役に立ちます。
こうして、社会的信用が必要なことをフリーランスエンジニアになる前にやっておくことで、独立後の後悔を防げるのです。
2.休日がなくなる
独立して休日がなくなるのも、フリーランスエンジニアになってから後悔につながります。優良企業の正社員は会社に守られている存在ですが、フリーランスは常に次の一手を考えておく必要があり、休日も仕事のことを考えてしまうのです。
僕の例でいうと、フリーランスエンジニアの仕事がいつなくなってもいいように、休日はIT系Webライターとして活動しています。
収入を分散して、万が一のときに備えているわけです。
僕は運良く、2勤2休の運用SEの仕事を見つけられたため、休日の一部を副業に費やすことで対応できています。
しかし、週5日働くフリーランスエンジニアであれば、貴重な休日を割くのも惜しいところです。それでも、休日の一部を返上して、新しいプログラミング言語をマスターするなどの自己開発には取り組むことになるでしょう。
そこで重要になるのは、「仕事とプライベートが曖昧になっても良いか?」という点です。
趣味でプログラミングをやる際に、「このスキルは将来仕事で使えるかもな!」と考えながら生きるのが苦になるなら、経済的には成功できても日常生活に支障をきたします。
「仕事と休日を厳密に線引きしたい」という思想の持ち主は、フリーランスエンジニアになった後、後悔するかもしれません。
3.孤独になる
独立して孤独になるのも、フリーランスエンジニアになってからの後悔につながります。同じ立場の人が少なく、社会の少数派になるからです。
特に、在宅で受託開発をやっていると、1日中誰とも話さないような状況に陥ります。
気付けば、「声を出そうとしても咄嗟に出てこない」ような体になってしまうのです。
また、企業常駐型フリーランスエンジニアであっても、フリーランスである悩みを共有できる人は多くありません。
このような孤独は、成功したフリーランスエンジニアにも訪れます。
対処法として、同じフリーランスという立場の人間と積極的に関わることで、孤独を減らせるでしょう。
例えば、僕は共通の目的を持つフリーランスの集まりに出席して、定期的に意見交換をしています。
ここで、成果を上げたフリーランスの話を聞いて、自分の人生の糧としています。元々フリーランスとして独立する人は、僕を含めて成功志向が強い人たちです。
彼らに囲まれて仕事に取り組むことで、孤独を解消できます。
最悪の場合、正社員に戻れる
本記事では、フリーランスエンジニアが遭遇する後悔について解説してきました。
しかし、本記事は決して「フリーランスエンジニアになったら後悔するからやめておけ」というメッセージを発信しているわけではありません。
後悔しがちな部分をあらかじめ潰しておくことで、フリーランスエンジニアとして成功できます。実際に、僕もフリーランスエンジニアになってから、正社員の頃より人生が充実しているほどです。
あなたが平均以上に仕事ができて、プライベートな時間を自己開発に割けるような主体性を持っているなら、フリーランスエンジニアとして成功できます。
そして、フリーランスエンジニアとして最悪のパターンは、フリーランスの仕事が続けられなくなることです。
しかし、元々技術職ということもあり、あまりに高年齢でなければ新たな就職先が見つかるでしょう。失敗したからといって、借金を背負うわけではありません。
- 失敗しても正社員に戻れるし、借金を背負うわけではない
- 成功したら経済的に潤う。仕事も自由に選択できて人生が充実する。
そう考えると、フリーランスエンジニアになることを過剰に不安がる必要などないことがわかります。