未経験からシステムエンジニア(SE)になる場合、自分の年齢を意識することがあります。特に20代後半あたりからは、新卒から数年経ち戦力になることを期待される年齢なので、新しい職種に挑戦するのに二の足を踏んでしまうのです。
実際に、10代後半~20代前半のほうが、SEに採用されるチャンスは多いです。
しかし、たとえ20代後半以降でも、戦略的に転職活動を行うことで、SEになるチャンスはあるのです。
実際に、僕の先輩でも、30代になってからSEにチャレンジした方がいました。実例として見てきているため、極力年齢で諦めてほしくはありません。
そこでこのページでは、「未経験からSEになりたい方への年齢別アドバイス」を解説します。
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10代後半の場合
10代後半の場合、即座に就職せずに、大学や専門学校に入学する選択肢があります。お金や学力に問題がなければ、大卒資格などを得て新卒で入社するメリットが計り知れないからです。
例えば、世界的なIT企業に就職する場合、有名大学を卒業する必要があります。IT業界で長く働くからこそ、早く社会にでるよりも、まずは学校で「コンピュータの専門知識」「幅広い教養」「若いころしかできない遊び」などの経験を積むメリットがあるのです。
社会人になると、9時から18時頃まで働くのが基本で、それにプラスして数時間の残業が発生することも多いです。土日は基本的に休みですが、その時間で自己開発を行う体力が残っておらず、リフレッシュに費やすだけで休日が終わることも多々あります。
さらに、学生時代のように、夏休み・春休み・冬休みなどの長期休暇が存在しません。学生になることが許される身分なら、学生時代にしかできないことに挑戦するのが良いでしょう。
- IT業界の本場であるアメリカで使用される英語を学習する
- 長期休暇中に、バックパッカーとして世界を回る
- 学校で、生涯の友をつくる
上記のようなことは、学生時代に挑戦しやすいです。卒業時に24歳前後であれば、新卒として就職することも可能です。
現在のあなたの年齢から逆算して、学校に通うべきかどうかを決断してください。
20代前半の場合
SEの未経験採用が最も多いのが、20代前半です。現在のあなたがこの年齢層なら、若さの勢いだけでSEの職種に応募できます。
あなたがすでに正社員として数年間のキャリアを積んでいるなら、そこで身に付けた社会性やスキルを面接官に上手に伝えるだけて、採用される可能性が高いです。
また、既卒の方でも、IT業界なら受け入れてくれる土壌があります。IT業界は人手不足かつ、これからも市場が伸びていくため、若いうちにSEにチャレンジするのは素晴らしい選択肢です。
かつて通っていたコンピュータの専門学校では、24歳で入学してきた友人がいました
僕がかつて通っていたコンピュータの専門学校では、高校卒業後にストレートで入学した人間だけではなく、一度社会に出てから入学してくる人たちもいました。
- 文系の大学を卒業したけれど、営業職しか選択肢がない状況から抜け出したかった
- フリーターをやっていたけれど、将来のことを考えてスキルを身につけようと思った
- 以前は、飲食店の店長をやっていた
このように、多くのバックグラウンドを持った人たちに囲まれて授業を受けられたことは、僕の人生にとってプラスになりました。
当時は、勉強だけではなく徹夜で麻雀をしたり、年末に鍋を囲んだりして、楽しく過ごしたものです。
あなたが現在22歳ぐらいなら、コンピュータの専門学校に入学するのもありでしょう。寛容な企業であれば、卒業時に20代後半でも新卒として採用してくれる企業もあります。
たとえ24歳でも、2年制の専門学校に通えば、学費や通学の負担もそこまで大きいものではありません。
現に、今でも関係が続いている当時の同級生は、大学卒業後に22歳で入学して26歳で卒業しました。彼は、新卒で社内SEになる決断を下して、新卒で採用されて卒業していきました。
その後、複数回転職しているのですが、社内SEとしてのスキルを身につけているため、転職にも苦労していません。彼は、文系の大学を卒業した後に入学した人でしたが、こうやって軽々転職できたのも、スキルを身につけたからに違いありません。
20代前半であれば、学校に通う選択肢も残っているので、よくよく検討してください。
なお、20代前半で学校に通うかどうか悩んだときは、景気を重要視するのも良いでしょう。
僕がコンピュータの専門学校に通っていた頃は景気が悪く、新卒でも就職が決まらない人が大勢いました。
反対に、景気が良いときに中途枠の面接を受けると、あっさり採用された経験もあります。
学校で習う内容は、現場では一年も経たない内に習得できる内容なので、景気が良いなら、さっさと業界に潜り込んでも良いかもしれません。
20代後半の場合
20代後半からSEになるのは、20代前半の頃よりも難しくなることは事実です。
しかし、決してSEへの転身が不可能なわけではありません。以下の2点を意識することで、十分採用される可能性はあります。
- SEを志望する理由をはっきりさせる
- プログラミングを経験する
1.の「SEを志望する理由をはっきりさせる」が必要な理由は、転職志望がブレブレでは、採用しても困難があったらすぐに辞めてしまうと思われてしまうからです。
そうならないために、明確な目的意識と長期的視野が必要になります。
志望動機に関する考え方は、以下の記事を参考にしてください
2.の「プログラミングを経験する」がなぜ必要かというと、1.で考えた志望動機が口先だけではないことを証明するためです。
そこで、自分のパソコンに開発用ソフトをインストールして、プログラミングを経験してみるのが一番です。
例えば、上記の画像はWindowsに標準で付属している電卓ソフトのキャプチャ画像です。この電卓と同じ機能を持つ電卓アプリを作ってみるだけでも、かなりの勉強になるでしょう。
(ちなみに、本当にチャレンジしてみたい方は、Visual Studioという無償で使える開発ツールをインストールして、Visual Basic.NETという開発言語で挑戦してみるのが、最も簡単です。^v^)
未経験からSEの面接に突破するための方法を知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。
ポイントは、「明確な転職理由を持ち、やる気だけではなく行動に移しているか?」です。
30代前半の場合
30代前半でのSE転職は、相当厳しいものになります。即戦力を期待される年齢ですし、一から新しいことを覚えるのは大変な年齢だからです。
どうしてもSEに挑戦したい場合でも、今やっている業種にいつでも戻れるように計算してから転職を行うべきです。
例えば、僕がかつて勤めていた会社に、30歳でSEに転身した先輩がいました。その方は、元々は建築の世界にいたそうですが、当時のITバブルの勢いを見てSEに転身しました。
しかし、その踏ん切りがついたのは、すでに建築の世界で10年近く働き、その世界でのスキルを身に付けていたからだそうです。
つまり、いつでも以前の業界に戻れるという自信があるからこそ、思い切って転職できるといえます。
反対に、現状勤務先に守られていると感じているなら、リスクの高い選択肢であることは確かです。
- 優良企業に採用されるか?
- 採用されたあと、仕事を覚えられるか?
- ダメだった場合、人生の軌道修正ができるか?
どうしてもSEになりたい場合は、上記の3点を意識してください。
一度転職エージェントに無料登録して、話だけでも聞いてみるのも手段です。SEになろうとしている時点で転職したい決意が表れているため、SEを含む複数の選択肢を提示してくれます。
まとめ
未経験からSEに転身したいなら、30代前半までに行うのが現実的です。35歳を過ぎると、SEに限らず転職が難しくなるからです。
- 10代後半~20代前半なら、勢いでもOK
- 20代後半は、明確な転身理由とやる気を証明する行動を取ること
- 30代前半では、数年ブランクが空いても今いる業界に戻れる能力を身につけてから転職
上記を意識して、転職を決断してください。IT業界は、これからまだまだ伸びる業界なので、悩んでいるなら転職エージェントに相談して決めるのも良いでしょう。