会社員として生きていると、さまざまな悩みに直面するものです。
- 新しい仕事に挑戦するべきか。
- 会社は将来まで雇用を守ってくれるのか?
- 上司と合わないが、部署を移動できないか?
このような悩みに直面するのは、システムエンジニア(SE)も同じといえます。
ここで、悩みを抱えたまま仕事をすると、仕事に力が入りません。ただ悩むだけではなく、自分が取るべき解決策が見つかれば、精神的に落ち着いて働けるのです。
そこでこのページでは、「SEが抱えがちな悩みと解決策」について解説します。
Contents
SEが抱えがちな悩みと解決策
SEが抱える悩みには、IT業界ならではの特徴があります。具体的には、以下の5点は多くのSEが抱えている悩みです。
- 長時間労働を続けられるか?
- 定年まで働ける仕事だろうか?
- 人間関係が上手くいっていない
- マネジメント系 or 技術力追求
- 独立するべきか?
それぞれ、順を追って解説者させて頂きます。
1.長時間労働を続けられるか?
「長時間労働を続けられるか?」というのは、SEが抱きがちな悩みです。IT業界は厳しい納期などもあり、場合によっては長時間労働や徹夜が発生します。
このような悩みがあるなら、「長時間労働が改善される余地はあるか? それとも、長期的な展望のない会社か?」で判断してください。
今までに多くのSEを長期的な労働で潰してきた会社なら、今すぐ逃げるべきです。ブラック企業から逃げることは恥ずかしいことではなく、新しくホワイト企業に力を貸すための勇気ある行為といえます。
一方、長時間労働が一時的なものなら、経営者を応援するために耐える人生もあり得るでしょう。
例えば、僕がかつて勤めていたベンチャー企業では、毎日12時間ほど働いていました。
労働条件は悪かったのですが、事業が拡大する時期であり、重要なポストも増え続けていました。
そこでの明るい未来が見えていたからこそ、仕事を頑張れている自分がいたのです。
このように、一時的な長時間労働があっても、それが会社の利益につながり、その後社員の利益につながるのであれば、長時間労働に耐えてもよいでしょう。
僕の場合、もしもの時に長時間労働をこなせるよう、余暇の時間で体力をつけています。
例えば、ダンベルを持ち上げたり腹が減ったときに腹筋して誤魔化したりしています。特に、腹が減ったときに腹筋するライフハックは、ダイエットにもつながって一石二鳥です。
2.定年まで働ける仕事だろうか?
「定年まで働ける仕事だろうか?」という悩みも、SEが抱えがちな悩みです。一昔前には、「SE35歳定年説」があり、歳を重ねたら続けられない仕事と考えられていました。
SE35歳定年説に関しては、以下の記事も参考にしてください。
結論からいうと、「一部の職種では、高年齢が在籍できない雰囲気がある」のはたしかです。
例えば、若者が集まるWeb業界やゲーム業界では、歳を重ねたエンジニアが退職している現状があります。
しかし、平均年齢が高い業界に移れば、定年まで働ける会社は見つかります。
例えば、Web系やゲーム系から業務系のSEになることで、年齢を重ねても働く場所はあるのです。特に、僕が経験している運用SEであれば、50代の人も大勢います。
ほかにも、副業をセーフティネットにすることで、リストラの恐怖に打ち勝つ方法もあります。副業を支援するマッチングサイトの例として、以下のような案件が募集されています。
このような案件を余暇の時間にこなすことで、「いつ仕事がなくなっても、何とか食えていける状態」に自分を持っていってください。
すると、「定年まで働けるか?」という不安が小さくなります。
エンジニア以外のスキルで副業を始めてみるのもリスク分散につながる
普段から開発系のSEをしているなら、マッチングサイトで募集されているソフトウェア開発の仕事程度なら、無理なくこなせる人も多いでしょう。
しかし、副業で人生のリスクを分散したいなら、あえてプログラミング以外に挑戦するのも面白い選択肢です。スキルを複数身につけることで、独自の価値を出せる可能性が広がります。
例えば、僕は正社員SE時代に、副業でコッソリWebライターの仕事を請け負っていました。そこで気がついたのですが、「Webライター + 現役ITエンジニア」という組み合わせは、それだけで価値のあるものだったのです。
というのも、SEはプログラミングで独立したほうが高単価のため、わざわざWebライターになる人が少ない現実がありました。
ゆえに、SEとしては平凡な僕でも、IT系ライターとして簡単に仕事が取れたのです。
こうして、技術力以外にも文章力やWebマーケティングスキルを身につけることに成功して、いつエンジニアの仕事がなくなっても、即座に別の仕事ができる人間に成長しました。
Webライター以外にも、英語力を身に付けて技術書翻訳に取り組んだりトークスキルを身に付けて動画メディアを構築したりするなど、「SE + ○○」という形で、仕事の幅は広がります。
このように複数のスキルを身につければ、技術一辺倒でいくより、よほど人生が安定すると思いませんか?
3.人間関係が上手くいっていない
人間関係が上手くいっていないというのも、SEが抱えがちな悩みです。人間関係が上手くいかないと、どのような仕事も楽しくなくなります。
最もありがちなのが、「部署移動などで苦手な上司に当たってしまった」のように、組織に翻弄されているパターンでしょう。
この場合、「人間関係が一時的なものなのか、それとも永続的に続くのか?」をポイントにしてください。
零細企業で人事異動などがない場合、辛い人間関係はずっと続きます。人間関係の改善がみられないなら、転職が現実的な選択肢として入るでしょう。
一方、大企業なら数年単位で人事異動があり、数年間耐えたら人間関係がリセットされることも頻繁にあるのです。
どうしても耐え難い上司に当たってしまったときでも、「この人のスキルに頭を下げている」と脳内変換して切り抜けてください。どのような人間にも、自分より優れた点が一つはあるものです。
仮に、優れた点が一つも見つからないなら、「こんなやつでもドヤ顔で生きているのだから、俺も自分を責める必要はないな!」とでも考えてやり過ごせばよいのではないでしょうか?
ほかにも、部下がいうことを聞いてくれないなど、教育が上手くいかないことにストレスを感じることもあります。
この場合、部下をマネジメントするための知識を得るのが一番です。
例えば、「行動科学マネジメントの書籍を読んで、部下に自然とあなたが求めている行動を取らせる」など、スキルアップの機会だと捉えることもできます。
このように、人間関係のこじれを放置するのではなく、何かしらの対策を自分から取るのが大切です。
4.マネジメント系 or 技術力追求
「マネジメント系の職種にステップアップするか、技術力を追求するか?」という悩みは、30代以降のSEが抱きがちな悩みといえます。自分のキャリアを上手に高めないと、40歳以降の会社での立ち位置に苦労するからです。
一応の目安として、マネジメント職を目指したいなら、「長期的に勤務できる会社かつポストが空く可能性がある会社」という条件がつきます。
IT業界に限らず、基本的に中途採用でいきなりマネジメント職に就けることはあまりありません。中途でいきなりマネジメントをやらせる場合、変な会社やプロジェクトが炎上している会社など、マネジメント職に就きたい人がいない現場が多いです。
技術にこだわりがなく、今の会社でマネジメント職にステップアップできるなら「マネジメント系」への転身は美味しいです。
一方、転職回数が多い人・フリーランスで現場を渡り歩きたい人などは「市場価値の高い技術」を追求したほうがよいかもしれません。
仕事の枠としては、マネジメント系より開発系のほうが圧倒的に数が多いからです。
また、フリーランスでマネジメント職と開発職を比較しても、以下のようにそこまで単価に差が出ないこともあります。
ようは、会社独自の仕事を覚えなければならないマネジメント職より、開発者のほうがスキルの汎用性が高いのです。
現場を渡り歩きたい人・リモートワークに挑戦したい人・起業を検討している人など、多くの選択肢に進む上で、技術力が高いと物事が有利に進みます。
5.独立するべきか?
「このまま雇われSEを続けるべきか、それとも独立するべきか?」と考えるのも、SEが抱きがちな悩みです。IT業界には少ない元手で独立できる手段が豊富にあり、一旗揚げたい人が大勢います。
例えば、正社員と同じ働き方で仕事ができる「企業常駐型フリーランス」などは、SE経験者であれば誰でも独立できる形態です。
ほかにも、リモートワークという形態の働き方があります。
通常の受託型フリーランスのような営業力を必要とせずに自宅で仕事ができるため、今後人気になることが予想される働き方です。
正直なところ、独立のことは「独立して生計を立てている人間」に聞くのが一番です。経験したことがない会社の先輩や上司に聞いても、的外れな答えが返ってくる可能性があります。
ちなみに僕は、フリーランスエンジニア・フリーランスWebライター・Webマーケティング業の3本の軸で独立して生きています。独立すべき人とそうでない人の違いもある程度理解していると考えてください。
究極的な答えになりますが、「あなたが独立すべきかどうか?」は、「あなたは何に安定を感じるか?」という安定の定義で決まります。
一般的な安定は、「財務の安定した大企業や倒産することのない公務員の職種に就くこと」だと考えられています。
しかし、僕が独立して周囲の成功者を見回すと、「いつでもお金を生み出せるスキルを身につけたり、いつでもお金に変換できる資産を構築して所有すること」を安定として捉えていました。
もちろん、すべての人間が上記に当てはまるわけではありません。
しかし、安定が脅かされそうになったとき、「より安全な場所に退避しよう」と考える人よりは、「複数の能力を身につけてどのような世界でも生きていこう」と考えるタイプのほうが、独立に向いているといえます。
結論として、「何でも自分で考えて生きている人」は、独立向きです。
最後に
長い仕事人生では、悩みを持つのも当たり前のことです。呑気そうに生きている人も、皆それぞれ悩みを抱えています。
このとき、悩みが大きければ大きいほど、人には相談しにくいものです。
そこで、僕が悩みを解決するときのフレームワークをお伝えするので、一度活用してください。
具体的には、以下の1~4を順番にこなすだけで、悩みに打ち勝つ対策が取れます。
- 悩んでいることを詳しく記載
- それについて自分にできる対策を複数考える
- 複数考えた対策から、どれを実践するか決める
- 即座に実行に移す
例えば、以下のようにフレームワークを用います。
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1.悩んでいることを詳しく記載
給料が上がらない
2.それについて自分にできる対策を複数考える
会社に交渉する
出世を目指す
転職する
3.複数考えた対策から、どれを実践するか決める
今の会社ではポストで給与が決まり、なおかつポストに空きがない。それなら、転職によって年収アップを実現
4.即座に実行に移す
複数の転職エージェントに登録
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このように、悩み解決のフレームワークを使うことで、「悩む」が「考える」に変化し、実行すべき行動が明確になります。
悩みは思考の堂々巡りであり、決して解決策を示してはくれません。人生を一歩でも前に進めたいなら、「考えて実行に移す」ことを意識してください。