システムエンジニア(SE)は、転職の多い職種です。誰でも転職しているように見えるので、「自分も簡単に転職できるに違いない」と勘違いする人も多いのが、この業界の特徴です。
しかし、転職に関する正しいノウハウがないと、面接に突破できないこともあります。企業側も、いい加減な人材を採用しないように、厳選して採用しているのです。
ここで、あなたが面接に突破できない日々が続くと、精神的に不安定になってきます。このような精神状態でいると、友人からの何気ない一言に傷ついたり、面接官の厳しい指摘に心が折れたりする可能性もゼロではありません。
そこでこのページでは、「SEが転職の面接に通らないときに振り返りたい反省点」を解説します。
Contents
なぜ、あなたは面接を突破できないのか?
どのような会社にも「社風」というものが存在します。仮にあなたが数社の面接に通過できなかったとしても、社風と合わなければ仕方のないことです。
しかし、数十社面接しているのにどこの企業にも通らない場合、あなたに問題がある可能性が高いです。数をこなしても成果が出ない場合、どこの企業からも求められていないと判断できるからです。
SEが転職の面接に通りにくい場合、以下に問題があることが多いです。
- 志望動機が自分本位になっている
- スキルやポテンシャルが足りない(自分に見合った企業を受けていない)
- 身だしなみや話し方などのヒューマンスキルが足りない
- あなたの転職の目的と、企業があなたに求めていることがズレている
これらがなぜ問題なのか、順を追って解説させて頂きます。
1.志望動機が自分本位になっている
志望動機が自分本位になっている人は、面接官に対して受けが悪くなることがあります。会社に入社してからも、自分の利益のために動くと誤解されるからです。
例えば、「スキルを高めるために転職したい」という志望動機は、一見すると受けが良さそうに見えます。
しかし、「スキルを身につけたら、また他の会社に転職されてしまうかもしれない」と解釈されても仕方がない言い回しでもあります。
もちろん、転職先で必要となるスキルを、業務時間外で学んでいる場合は、そこをアピールするのは構いません。
ただし、「会社に対して給与以上の価値を与えようとすると、スキルは自然と高まる」という考えを説明して、会社に奉仕するような志望動機に言い換えたほうが、面接官の評価は上がります。
本音がスキルアップなのは構いません。
しかし、社会では本音ではなく建前が求められる場面に遭遇します。
「面接のような場で建前の1つも言えないの?」と判断されないように、利己的ではなく奉仕的な志望動機に言い換えることを意識してください。
2.スキルやポテンシャルが十分でない(自分に見合った会社に応募していない)
あなたのスキルが、応募先企業の要求水準を満たしているかどうかも、見直す必要があります。
企業は、一度人材を採用すると、簡単には首にできません。そのため、中途採用では意欲の低い求職者を排除するために、応募者の経験から「自社で必要な知識やスキルが身についているか」を重要視します。
具体的には、以下のようなスキルが身についているかは、必ず確認されます。
- 年相応のITスキル
- コミュニケーションスキル
- 社会人としての常識
これらの能力は、すでに以前の会社で身についているという前提で、面接が進みます。
会社特有の仕事の進め方に慣れた頃には、すぐに一人前の働き方を求められるのが、SE転職の世界です。
そのため、応募先企業のレベルと自分のレベルがマッチしているかを、「学歴」や「経験から得た知識とスキル」から、判断するようにしてください。
SE転職で最も求められている3つのスキルを知りたい人は、以下の記事を参考にしてください。
転職エージェントを利用して、自分の現状を客観的に分析する
もし、あなたが転職の知識に乏しく、自分の市場価値を正しく認識できていないなら、「転職エージェントに相談してみること」をオススメします。転職エージェントを経由すると、受かる可能性のない企業を紹介されることがなくなるからです。
これは、転職エージェントのビジネスモデルを考えれば理屈がわかります。
転職エージェントは、企業に人材を紹介して報酬を受け取っています。そのため、転職エージェントの中では、「受かる可能性がない企業の面接を受けさせても、時間の無駄である」という認識が、求職者以上に強いのです。
つまり、転職エージェントからオススメされた時点で、その会社の面接には勝算があるということです。
また、転職エージェントは、あなたが面接に通るために具体的なアドバイスをしてくれます。
履歴書や職務経歴書の魅せ方や、企業が求めている人材像になりきるための受け答えのコツなど、自分一人で転職活動を行っていたら客観性を欠いてしまいがちなことも、本音で教えてくれます。
転職エージェントも、「求職者を面接に通過させてナンボ」の世界なので、あなたの転職に対して真剣になってくれるのです。
面接に通過できずに不安になっているとき、転職エージェントほど心強いパートナーは存在しないでしょう。
3.身だしなみや話し方などのヒューマンスキルが十分でない
面接のときのあなたの姿は、「あなたの100%の姿」だと面接官から認識されています。あなたも、面接のときは、以下のようなことに気をつけていたはずです。
- 髪型が乱れていないか?
- ネクタイが曲がっていないか?
- 話し方がハキハキしているか?
- 姿勢や立ち居振る舞いは正しいか?
- 社会人としてのマナーに間違いはないか?
通常、面接の際は、面接に通過しようとして上記のように自分を取り繕います。それは、求職者の最高の姿です。
普段の生活では、面接の姿以上の姿にはならないでしょう。
つまり、面接のような大事な場面ですらアラが目立ってしまう場合、「普段の業務でも社会人にあるまじき行為を取る可能性がある」と判断されます。
そのため、面接の際は、身だしなみや話し方などのヒューマンスキルに間違いがないかを確認してください。
また、関係者様と電話でお話する機会があるなら、その電話も普段の言葉遣いが出てしまうポイントです。電話口から面接がスタートしていると考えるのが、面接に通過する秘訣だといえます。
4.あなたの転職の目的と、企業があなたに求めていることがズレている
通常、SEに限らず労働者が転職するときは、以下の3つのうち、いずれかで転職を決めることが多いです。
- お金
- やりがい
- プライベートな時間
例えば、「開発の仕事が忙しすぎるので、社内SEに転身したい」と考えるのは、3.のプライベートな時間を意識しての転職になります。
他にも、「運用SEの仕事ではこれ以上自分を高めることはできないから、ネットワークエンジニアにになろう」と考えると、2.のやりがいを重視していることになります。
ここで、企業が「一生懸命働いてくれる即戦力の若い人材」を求めているにも関わらず、3.のプライベートな時間を優先していることがわかると、ミスマッチになるのです。
こういった、あなたと企業のミスマッチが起こらないようにするためには、「ここだけは譲れない」という1点を決めてください。
現在のあなたが、どのようなモチベーションで仕事に取り組むのかを決めておくと、企業とのミスマッチを減らすことができます。
まとめ 客観性 + サポートしてくれる人が大事!
人が転職を決めるとき、大抵不安になるものです。特に、面接に突破できない日々が続くと、余計にプレッシャーが募ります。
面接に突破できないとき、よくあるパターンとして「身近な人に転職のことを相談する人」がいます。一人では適切な判断ができないため、誰かに相談するという心理が働いていることは間違いありません。
ここで、あなたが転職を前向きに検討しているなら、1つ気をつけてほしいことがあります。
それは、「相談する相手は慎重に選ぶこと」です。
例えば、心理的に不安になったとき、親に相談する人は多いです。
しかし、親というのは人生の先輩ではありますが、転職の先輩とは限りません。現在、現役で働いているあなたと、一世代上の親とでは、労働観や転職市場の発展も大きく異なります。
そのため、的外れなアドバイスしか貰えないこともあり得るのです。
また、会社が労働者を守ってくれる時代の価値観に固執し、あなたの状況を加味せず「まずは3年働くことが絶対‥」という意見を押し付けてくる可能性もあります。
現在では、会社が定年までの雇用を保証してくれない時代となりました。この傾向は、これからもずっと続いていくでしょう。
若い頃の数年間を犠牲にするより、早く転職してスキルを身につけたほうが、中高年以降の生きる力になります。
親はあなたのことをよく見ているので、適切な助言ができることも多いです。ただ、親の意見を鵜呑みにしないようにだけは、気をつけてください。
上司や同僚に相談するのもNG
上司や同僚に転職を相談するのも、絶対に避けてください。彼らが善意の第三者とは限らないからです。
例えば、上司に転職の相談をした場合、上司の目からは「辞める可能性がある人材」として映ります。これでは、仮に転職しないとしても、重要な仕事が回ってこなくなる可能性があるのです。
また、同僚なら安心できるかというと、そういうわけではありません。その会社で出世することにメリットがある会社の場合、上司に「あなたが転職を検討していること」を密告されることもあるのです。
これでは、転職しなかった場合でも、会社に居づらくなってしまいます。
同僚に相談するのは当然NGです。また、上司に転職を相談する際も、「会社を辞める覚悟で条件を交渉するとき」だけにしてください。
学生時代の友人は、価値観が合わなくなっていることも
親や会社の上司・同僚以外では、学生時代の友人が相談相手として挙げられます。特に、高校生以降の友人であれば、学力レベルも大きく変わらないため、あなたと友人の状況が似ていることが多いです。
この場合、友人と時間を合わせて近況を報告すれば、案外友人も現在の職場で悩んでいることに気がつくものです。どのような職場にでも、愚痴の一つや二つは必ずあるからです。
また、友人だからこそ、あなたが自分で気がついていない強みに気がつくこともあります。
例えば、僕が高学歴の友人を自宅に招いたとき、「とても読書家だな!」と驚かれたことがあります。
母親が元図書館司書ということもあり、家には常に暇をしないだけの本があったため、家族のだれもが僕の強みに気がついていませんでした。
しかし、友人の一言がきっかけで、「高学歴の人でも読書量が多いと感じるほど、本を読んでいる」という強みに気がつき、「常に文章に触れているので、文章でも書いてみるか」と副業を始めてみたのです。
すると、あっという間にIT系ライターとして独立できるだけの文章力を身につけるに至りました。
SEとしては自信を失っていた時期だったので、この発見は僕にとってかけがえのないものでした。このときほど、「親友がいてよかった」と感じたことはありません。
ただ、これは本音で語り合えるような友人がいるからこそできることです。
実際には、学生時代の友人は社会に出て数年経つと、自分たちがいる環境に順応していきます。
転職など考える必要のない大企業勤務の友人などに相談してしまうと、説教の一つも始まってしまいかねません。
- 本音を言い合えるレベルの友人がいる
- 友人には、自分と価値観が違っても、受け入れてくれる度量がある
上記の2点を満たすなら、友人に相談するのもありでしょう。
転職が決まらないときにオススメの方法は2つ
転職の面接に突破できないとき、僕のオススメは以下の2つです。
- 転職本を購入して研究すること
- 転職エージェントに相談すること
「1.の転職本を購入して研究すること」に関しては、転職の基礎知識を知っておくためにも、一冊は購入することを心がけたいところです。僕も経験から転職に関する多くのことを知っていましたが、今回当サイトを運営する上で、もう一度基礎から転職のことを学びました。
その結果、「転職の目的には一定のパターンがあること」や、「転職後も前職の人たちと関係を悪くしない方法」など、多くの知識を得ることができました。このような知識は、転職する限り、何度でも役に立ちます。
「2.の転職エージェントに相談すること」に関しては、一人で転職活動を行っていて面接に通らない場合、必ず実施してください。
前述の繰り返しとなりますが、「転職エージェントは、企業に採用させて報酬を得るビジネスモデル」ですので、味方として、これ以上頼もしいパートナーはいません。
相性の良い転職エージェントと巡り合えたら、上手くいっていない現状も、きっと好転するでしょう。
面接に突破できない日々が続くと、精神的に不安になります。僕は何度も転職を経験しているので、あなたの気持ちはよくわかります。
しかし、あなたは一人ではありません。
転職を成功させるためのパートナーは、案外身近にいるものです。
あなたに客観的な視点からアドバイスを与えてくれる転職エージェント
面接に通らないと悩んでいるなら、転職エージェントから指導を受けるのが一番です。自分一人では気がつけないポイントを一つでも指摘してもらえば、面接の通過率が上がることは間違いないでしょう。
- 自分のスキルに見合わない企業を受けに行っている
- 自分がやりたいことばかり主張していて、会社の利益を考えていない
- 今の転職理由では、数年で退職するジョブホッパーだと思われてしまう
上記のように、多くの観点から指摘してくれる上に、あなたにマッチする企業の求人を紹介してくれます。転職エージェントは求職者を企業に採用させて利益を得ているため、本気で内定をゲットさせようと尽力するのも特徴です。
ここからは、「客観的な視点でアドバイスを与えてくれる」という観点から、おすすめの転職エージェントを紹介します。
・マイナビエージェント×IT
業界トップクラスの求人を抱えているのが「マイナビエージェント×IT」。また、首都圏だけでなく全国に対応していることも、大手ならではの魅力です。
取り扱っているIT業界の職種が、以下のように大量にあるところも大手企業ならではです。
- プロジェクトマネージャー・プロジェクトリーダー(WEB、オープン、汎用、制御・組込)
- システムエンジニア(WEB、オープン、汎用、制御・組込)
- プログラマー(WEB、オープン、汎用、制御・組込)
- 社内SE
- ネットワークエンジニア
- サーバーエンジニア
- セキュリティエンジニア
- データベースエンジニア
- システムコンサルタント(業務系、テクニカル系)
- パッケージ導入コンサルタント(ERP、CRM、SCM等)
対象年齢 | エリア | 未経験 |
20~30代 | 全国(首都圏・関西圏多数) | 〇 |
・レバテックキャリア
レバテックキャリアは、IT業界経験者であれば、高年齢でも受け入れてくれます。現場PMと対等に話ができるキャリアコンサルタントが在籍しているのも特徴的です。
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対象年齢 | エリア | 未経験 |
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